盆栽鉢(盆器)を譲って頂きました。寺畑さとみの烏泥雲足外縁長方鉢(うでい-くもあし-そとえん-ちょうほう)です。たわみ、というのか、独特な曲線があります。これはきっと、機械で作ったものではなく、手作りの盆器に違いないと思いました。
ポテっとした丸みがあって優しいつくり
烏泥雲足外縁長方鉢です。長方鉢ですが、すっごく優しい感じがする、丸みがあります。ポテっとした感じでとても愛らしい。これまで見てきた盆器とはまったく違う、不思議な感じがします。これまでの盆器は、良い意味でもそうでもない意味でも、直線的で、機械的な感じがしていました。
たわんだ感じがあり、手作りらしさある
斜め上から見てみると、たわんだ感じが見て取れるかもしれません。最近、陶芸の「手びねり(てびねり)」って言葉を知りました。手作りの陶芸作品のことを言うようです。この寺畑さとみの長方鉢も手びねりなのでは?と思うほど、自然な作りを見てさわって感じることができます。
丸みのあるこの盆器に植え付ける樹は?
落款(らっかん)は、三個ほどありました。このポテっとした感じはとても好きです。ですが、うまく説明できませんが、なにか(松柏)の樹を植えようという気持ちになりません。松柏の男らしさに、この丸っこい(どちらかという女性的な)盆器だと合わない、という感じがしているのかもしれません。
いつか、この鉢に似合う樹に出会うまで
この盆器は見ていて飽きないし、手作りの感じがとても素敵なのですが...。ちょっと中途半端なのかもしれません。(こういうことを言うのはおこがましいですが)もしかしたら、同じ泥物(でいもの)で、浅めの楕円とかだと良かったのかもしれないな、なんて思いました。それでも、これからこの盆器に似合う樹を見つけられる日が来るのを楽しみにもしています。